持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

ぼそぼそ−予備校編

教材研究・授業研究

「わかって、使って、感じ取る」の追求 現在出講している予備校も次年度の高校生クラスの出講時間割が決定している。久しぶりに基礎レベルを扱うクラスを担当することになって、4月からの授業のやり方をいろいろ考えている。予備校という性質上、講義形式の…

「慣れ」ということ

読解文法・表現文法 原理を理解しない丸暗記を否定するというのは、出講している予備校の大先輩がよく仰っていることである。では、原理を理解して言語知識を記憶に定着させ、さらにそれを言語運用につなげていくにはどのような学習活動が必要なのだろうか。…

新学年へ

2月から3月、そして4月へ 予備校でも、塾でも3月になると新学年へ向けて動き出す。私の出講している予備校でも2月で高1高2の通常授業がひと区切りである。4月からテキストを使用して行ってきた授業が、ここで終了となるのである。この時期は予備校講…

冬期講習から3学期授業へ

センター試験直前だが 大学受験といえば、センター試験が今週末に控えているわけだが、受験するのは受験生本人であって予備校講師ではないので、健闘を祈りつつ、こちらは高1や高2の3学期の授業の準備をする今日この頃である。高1のクラスでも、この時期…

冬期講習と個別指導

冬期講習 予備校の冬期講習は、高1と高2の講座を担当している。高1は下位クラスの担当であるため、中学レベルの文法事項を確認しながら大学入試レベルの英語の読み書きへの準備となるように導いていく。文法項目としては従属節を扱っている。関係詞にせよ…

夏期講習終了

とりあえず終了 出講先の予備校ではまだまだ夏期講習が続いているが、私の担当する講座はすべて終了した。今回は高1・2の講座であったが、中学から身につけてきた言語知識を確認・再構築し、大学入試レベルの読み書きの基礎として活用できるようにするとい…

夏期講習は続く

文法は基礎なわけだが・・・ 日常生活で英語を使用することが皆無である状況で英語を学ばなければならない。しかし、学習者はまだ中等教育課程にあり、高等教育を受けるにあたって、「大人の英語」の洗練を受けなければならない。そうした状況のもとでは文法…

夏期講習のこと

英文理解のための基礎知識 今年度は、出講先の予備校の夏期講習で、高1と高2の講座を担当することになっている。 予備校の読解の授業では、通常授業から読解文法に習熟することに主眼を置いている。分かりやすい言い方をすれば語順であり、語順を支える規…

授業を受けるか独学か

予備校の授業 予備校の英語の授業は、知識や技術の伝達・意識化というかたちで行われるのが一般的である。座学による知識や技能の習得は、教室で教師の指導を受けなくても、学習者が自宅などで教材を使って自習することも十分可能である。このため、予備校講…

読解と作文法

高1・高2の「予備校の英語」 現在出講する予備校では、高1と高2の中上級クラスでは英文読解と英作文法の教材が配当されている。標準的な時間配分は週あたり前者に50分2コマ、後者に50分1コマとなっている。このうち、私が重視するのは英作文法のほ…

おいでよ、千葉・津田沼・柏に!

英作文法 今日今年度の授業で使用する教材一式を受け取り、一通り目を通した。そして考えたこと。高1高2の英作文法のテキストは日英語の対比を軸に導入していく。そして日英語で違うところについてはどう違うのかを生徒に納得してもらえるように配慮する。…

講師、講師、講師。(その2)

ハッタリ君 どうも、ハッタリ君の時代も終わりを迎えるような気配が漂ってきた。とはいえ、予備校自体が「境界線上の教材」である気もするので、どうなることやら。 若い講師 私よりも若い講師の勉強量には感心させられるし、こちらも発奮させられる。昔、某…

講師、講師、講師。

玉石混淆 予備校講師にはいろいろな人がいるとは以前にも書いた。この世界は嫌な人とは挨拶程度の接触だけでもやっていける。講師室でそれ以上の会話をするのは相手に敬意なり好意なりを抱いている場合に限られる。他教科の講師と話をする場合は、その人の人…

理論と技術

授業アンケート 予備校の授業では授業アンケートが付きものである。今年から出講している予備校では初年度ということで、打ち出されたデータの見方やその後の授業への反映のさせ方などを、学務担当の職員から説明していただいた。昔教えていた予備校では講師…

リーディングストラテジー

キャッチーリーディング 予備校の英語には「○○リーディング」という、キャッチーなネーミングの読解法が教えられていることがある。特に単科講座や季節講習では、講座名と数行の紹介文で講座の概要を語り、受講生を引きつけなければならないために、こうした…

良質な受験英語

きっかけは・・・ 予備校での英語の授業は、いわゆる受験英語を正面から扱うものである。大学入試問題が解けるようになるような学習指導をするのだから、当然のことである。ではその対策が皮相的なテクニック一辺倒であったらどうかというと、私個人としては…

凡庸たり得ない不幸

これはかつて予備校の教壇に立っていた経験を持つ哲学者、入不二基義氏が予備校講師について指摘したことである。大学受験予備校の講師はつねに、「高校の授業との差別化」の呪縛から逃れられないでいる。これが進むと「他の予備校講師との差別化」の呪縛に…

開講日

黒板やマイクの話 高校の授業と予備校の授業の違いはいくつかあるが、その1つに黒板のサイズがある。予備校の黒板はとにかく横幅がある。高校の黒板の倍はあると思う。これは教室が大きいためであるのだが、同じくらいの収容人数があっても大学の教室とも違…