持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

英語教育この一冊

はじめに 今回はid:anfieldroadさんの企画「『英語教育ブログ』みんなで書けば怖くない」に参加して記事です。最近ブログの更新が疎かになっており、久しぶりの更新となります。 この一冊 英語にとって学力とは何か (新しい英語教育学の探求)作者: 寺島隆吉…

教室英文法の試み(その1)

はじめに 今回から何回からにわたって「教室英文法の試み」と題したエントリーを展開していきます。私が出講する予備校の授業の予習の段階で整理した知識の一端をご紹介しようと思っております。 英文の基本構造:S+V…ということ 山崎(1971)には文の定義が…

都立高校入試問題に思うこと

「正しく読み取る」とは何か 平成24年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査の「国語」では、出題の方針を「国語を適切に表現し正確に理解する能力をみるとともに、伝え合う力や思考力及び想像力を総合的にみる。」としている。現在公開されている問題のうち…

カテゴリー休止のお知らせ

[ぼそぼそ]について いつもご覧いただきありがとうございます。不定期更新の非人気ブログとして続けております拙ブログですが、現在運用方針(blogging policy)を一部見直しています。 従来[ぼそぼそ]というカテゴリーで展開しておりました、参考文献リ…

中学校卒業までに身に付けて欲しい英語力

ご案内 今回もid:anfieldroadさんの企画に参加します。テーマは上記の通りですが、私は中学校に関しては無免許教師ですから、現場からではなく、高校生以上の言語教育に携わる者の立場から述べさせていただきます。 文法について 中学校では文法を体系的に学…

グループワークの方法

文法教育とグループワーク 従来の文法教育は教師が文法体系を学習者に対して明示的に提示することと、教師によって提示された文法体系を学習者が暗記することが大きな柱であったといえる。これに対してメタ言語能力の発達を促進するための文法教育では、学習…

帰納的文法教育における参加型学習

文法教育と参加型学習 文法教育の授業のあり方を教師と学習者との関係からみてみると、参加型学習にも言及しておく必要がある。先行実践としては、原沢(2006)が日本語教育に関心がある者への文法教育に参加型学習を取り入れている。参加型学習は開発教育にお…

帰納的文法教育における発見学習

文法教育と発見学習 帰納的な文法教育とは学習者中心の文法教育である。桑原(2010)は、単元学習の立場を学問体系を教科の知識として教師が学習者に教え込むのではなく、学習者の側から学習者の生活を見据えながら学習活動の組織・指導を行う立場であるとして…

修士論文とこれから

ご案内 今日掲載するのは、2012年1月20日に行われた所属研究室の修士課程・博士後期課程合同発表会で配布した資料の本文です。修士論文に添付した概要とは少し違った角度から振り返ったところもあります。 修士論文の位置づけ 今回の発表にあたり、発表者自…

修士論文概要

ご案内 以下にお示しするのは、2012年1月12日に提出いたしました修士論文の概要です。修士論文のテーマは「メタ言語能力を育む文法教育:古典テキストの訳読で育む現代語の力」です。 修士論文概要 本研究の目的は、高等学校国語科におけるメタ言語能力の発…

教材研究・授業研究

「わかって、使って、感じ取る」の追求 現在出講している予備校も次年度の高校生クラスの出講時間割が決定している。久しぶりに基礎レベルを扱うクラスを担当することになって、4月からの授業のやり方をいろいろ考えている。予備校という性質上、講義形式の…

近況

修士論文提出 修士論文を提出しました。修論の内容など、詳細については月末の口頭試問の後にこのブログでも書かせていただこうと考えています。