持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

教材研究・授業研究

「わかって、使って、感じ取る」の追求

現在出講している予備校も次年度の高校生クラスの出講時間割が決定している。久しぶりに基礎レベルを扱うクラスを担当することになって、4月からの授業のやり方をいろいろ考えている。予備校という性質上、講義形式の一斉授業が基本的な授業の形態となるのだが、そのなかにあっても、できるかぎり、生徒の活動を盛り込んでいくというのが、次年度へ向けて自らに課したテーマである。これは私の文法教育の基本方針である、「わかって、使って、感じ取る」の追求でもある。この3つのプロセスは、「分かる→使う→感じる」という直線的なものではなく、もっと螺旋的なものではないか、と最近は考えている。だとするならば、明示的な文法指導にあっても、教師が解説し、それを学習者がノートに書き留めながら思考を整理していくというアプローチから、なんらかの作業を組み込んで、学習者がその作業の中から文法現象に気づくというような、帰納的アプローチを一部により入れるほうが、効果的ではないだろうかと思うのである。そんな折衷的な講義形式を現在模索中である。言語教育として国語教育と英語教育が連携すべきであるという立場をとる以上、国語教育のあり方を考察した修士論文の成果を予備校の英語の授業に生かしていくのも私の中では当然のことだと思っている。これもその成果を取り入れようとする試みの一環である。