持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

講師、講師、講師。(その2)

ハッタリ君

どうも、ハッタリ君の時代も終わりを迎えるような気配が漂ってきた。とはいえ、予備校自体が「境界線上の教材」である気もするので、どうなることやら。

若い講師

私よりも若い講師の勉強量には感心させられるし、こちらも発奮させられる。昔、某予備校で教えていたころ、彼らのように文法書や英語学の専門書を片っ端から読みまくるようなことをしていたことがあるが、周囲の反応は冷ややかであった。時代が変わったのか、それとも私が以前出講していた予備校の環境に問題があったのか。おそらく後者であろう。

将来

予備校講師専業で生計を立てている人は思いのほか多い。大手予備校に出講している人たちだから可能なのかもしれないが。だが、少子高齢社会で大学の一般入試対策を中心とした現在の予備校の形式が今後とも続くとは考えがたい。難関とされる大学を目指す一定数の生徒を対象とする講座は残るのかもしれないが、そうでない講座は淘汰されていくだろう。もちろんこれは大学そのものにもあてはまり、大学も同様の脆弱性を抱えている。人が一人でも存在する限り需要が発生するような普遍的な価値のある教育を、我々一人一人が実践できないと、我々も淘汰されてしまう。こうした認識を持つ予備校講師は案外少ないようだ。