持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

新学年へ

2月から3月、そして4月へ

予備校でも、塾でも3月になると新学年へ向けて動き出す。私の出講している予備校でも2月で高1高2の通常授業がひと区切りである。4月からテキストを使用して行ってきた授業が、ここで終了となるのである。この時期は予備校講師にとって内省の時期でもある。ここまでの授業を振り返り、4月以降の授業へ向けてフィードバックしていくのである。ここで内省の対象となるのは、授業の進め方や授業技術に関わる部分と、英語の知識に関わる部分とがあろう。
前者に関しては、まだまだテキストを進めるだけの授業から脱却できていないという思いがある。大人数の高卒の授業ならそれでもよいのかもしれないが、そこまで「受講力」が備わっていない高校生の場合は、もう少し工夫が必要であろう。その方法の1つとして、予備校の授業の前提である生徒の予習に全面的に依存する方法から、予習の有無にかかわらず生徒が授業に参加できる仕組みを用意することである。予習をしてこなかった生徒はそのぶん復習で対処することになるが、その際に復習のポイントが明確になるようにするためにも、そうした仕組みが必要である。
後者に関しては、知識の棚卸しが必要である。思いこみや勘違い、ど忘れなどを点検し、ときには新たな知見を身につけていく必要があろう。さらには英語の記述研究の知見だけでなく、応用言語学として取り込むべきさまざまな領域を学び直す時期でもある。休みの間に差を付けるのは受験生だけではない。講師もまた同様である。