いわゆる構文主義と私
『英語構文詳解』と『英文法教室』
高2から高3にかけて取り組んだ学参に『英語構文詳解』がある。この本は整序問題を解くことを通じて英語の構文に習熟していくという趣旨のものである*1。教養主義といわれるような難解な文章を訳読させるのとは違った方法で複雑な文構造に慣れていくこの方法は、自分には合っていた。普通の公立高校の高校生はみんなそんなものだと思うのだが、どうだろう。この本と『英文法教室』によって、英文法を読み書きに応用しやすい形で身につけることができた。
『英文解釈教室』と『英文読解講座』
『英文解釈教室』については、総合的な観点から見れば良書だと思うのだが、文構造そのものの解説は必ずしもなじめるものではなかった。その点では『英文読解講座』が役に立った。変形規則のようなものを学校文法に持ち込むことの是非が論じられることがあるが、文構造を可視化するという点では一定の効果があったと実感している*2。ただ、身につけた知識を実際に英文理解にどう役立てるかという点については、『英文解釈教室』のほうが役に立ったと記憶している。
Frame of Referenceのこと
一通り、学校文法を身につけていることを前提としている上記の構文ものに対して、もう少し学校文法の基礎のレベルに降りてきたものが、薬袋氏のFrame of Referenceである。当時、直接薬袋先生の授業を受けたことはなかったが、薬袋先生が授業で配布していたプリントを友人から借りることができたので、読んでみた。これで英文を明解に品詞分解はできるようになった。だがこれも、そこから先にどのような勉強をしていけばよいのかを示唆するものではなかった。当時の予備校英語というものは、読解文法の必要性は唱えているものの、読解学習全体の中で位置づけようとする努力が欠けていたため、受験生の負担がそのぶん大きかったと言える。
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