持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

待たない学習

4月になったらでは遅い

この時期になると、「新年度から」といって4月以降の生活に期待する人が多い。早々と進学先を決めた中学生や高校生などに特に多い。実は、私も中国語を4月から勉強しようと思っていた。NHKの「まいにち中国語」を利用していたからだ。だが、1月下旬の今、4月からの話をしていては鬼が4分の1くらい笑ってしまう。約2か月半の期間がもったいないのだ。
私の場合は、ICTにヒントがあった。ラジオを学習の媒体に使うのはいいが、マルチメディアの時代である。ラジオを支える媒体がほかにあるのではと考えることが大事なのである。NHKの語学番組のサイトにアクセスすると、音声データのダウンロード販売の案内が出ていた。リンク先はmoraだった。幸い、うちにはHi-MDウォークマンがあったので、開講した昨年10月からのデータをダウンロードし、Hi-MDで聴くことで、現在進行中の講座を追いかけることにした。テキストも大きな書店でバックナンバーを入手できるので問題ない。

概説書を読む

もし、4月から何かを教室で学ぶことになっている場合、それまでのあいだに概説書や入門書を読んで「予習」をしておくのも良い。私の場合は人から教わる予定はないものの、ラテン語をこの方法で俯瞰してみることにした。4月から大学生・大学院生になる人にはぜひこの方法で予習することを勧めたい。学部や博士前期課程では、当該分野の常識を身に付けることになるわけだから、早い時期に多くの知識を身に付けることが有利に働くと言える。
時間がないという人もいる。だが、隙間の時間を有効活用することも大切である。しかも、本やオーディオプレーヤーは持ち運びに困るほどのものではない。私自身もこの点ではずいぶんとさぼっていたなと思う。時間は作るものであるということを、最近再確認した次第である。