持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

漢文

受験漢文と漢文学専攻と

最近、漢文にも興味を持つに至っている。特論の授業で漢文学をやっている院生に刺激されたこともある。いちばんの同期は、漢文を学ぶこと、教えることで、現代日本語をより効果的に運用できるようになるのではないかという漠然とした思いにある。メタ言語能力という観点からも、漢文に触れるメリットは少なくないであろう。日本語の語彙力にも貢献するはずである。現代英語がその造語能力をラテン語に依存しているように、日本語は漢語の造語能力によって支えられているのだ。
私自身は高校時代にはまったく漢文ができなかったし、興味も湧かなかった。当時高校で漢文を担当していた教師は、授業中に「始めます」「読んでみます」「訳してみます」「書き下してみます」「終わります」という5つの言葉しか発しなかった。しかもこの授業は5限の体育の後の6限。もはや漢文授業は求心力を失っていたのだ。それでも、浪人時代は真面目に勉強して模試の漢文で満点を取った時期もあった。国語の偏差値が現役時代の30台から60に迫ろうとした瞬間だった*1
最後に最近読んでいる受験漢文の参考書を挙げておく。

古典漢文の基礎

古典漢文の基礎

*1:実際はこの後再び勉強しなくなって、古典のある大学の入試は全敗した。