持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

噂を信じちゃいけないよ

ネットの評判

個人でこっそりと家庭教師でもやっていれば、なんでもないのだろうが、大手と呼ばれるところの教壇に立っていると、知らないうちに世間での評価が形成されてしまうことがある。最近も2ちゃんねるで私の講義に対する評価が出ていた。ただ、インターネットの掲示板に書き込むのは、受講している人のうちの語句一握りの人たちであるように思われる。だから、ネット上の評価がすべてだと思われると困る*1

評論家

教育産業の周辺には、それを語る評論家がいる。彼らはテレビの情報番組でコメンテーターをやったりはしない。なぜならば彼らは現役の受験生だからだ*2。彼らは予備校を語り、予備校講師を語り、学参を語るのだ。だが、本来はそうした商品の消費者であるにもかかわらず、消費の意識が乏しかったりするのだ。こうした評論家は私が受験生だったときにも多かった。三省堂神田本店の6階や、大宮の押田謙文堂などに生息していた。彼らの評論に漏れ出るエネルギーを受験のための本来の学習活動に再び注ぎ入れるのもまた、予備校講師の仕事なのかもしれない。

*1:それはちょうど、ネット上でブログをやっている先生は素晴らしい授業をされているようなのに、自分の通う学校にはそんな授業をやってくれる先生がいないのと似ている。ネットにあるのはむしろ少数派なのだ。

*2:必ずしも高校3年生という意味ではない。現役で受験勉強に従事している人を指す。