持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

授業再開

モチベーション

非常勤先の高校は、夏休みが終わって今日から授業が再開された。生徒は休み明けでモチベーションがイマイチと思いきや、意外に真剣に授業を受けていた。もともと今日は、今後の授業の方針を話し、パラグラフの仕組みについて軽く概説することさえできればよいと考えていたので、テキストに入るつもりはなかった。ただし受け持ちの3クラスのうち1クラスは2時間連続の時間割になっているので、2コマ目は本題に入った。

ワークシートによるパラグラフ・リーディング

休み明けの授業から、ワークシートによるパラグラフリーディングの演習を始めることにした。テキストの右ページの設問からいったん離れて、本文の叙述の流れをつかんでもらおうという趣旨である。夏休み前にはパラグラフリーディングを文法訳読から逃れるための裏技だと思いこんでいた生徒も、文法や語法の知識を駆使しなければパラグラフを正しく捉えることができないことに気付いてくれたようだ。「知識先渡し」を試行中なのだが、これは生徒が辞書を引いただけでは分かりにくい項目を中心に扱っているため、単なる意味調べ的な作業については生徒が自分で辞書を引かなければならない。
今日は初回で、まだ1クラスだけでしかやっていないのだが、今までやったことのない学習活動に戸惑う生徒もいた。回数を重ねていくにつれてコツをつかんでくれればいいのだが、どうだろう。今までやったことがないということ自体問題だと思うが、もうそういうことをごちゃごちゃ言っても仕方がない。ただ、全体としては生徒は真剣に文章と向き合っていた。受験対策のリーディング授業というと講義形式に陥りがちなのだが、その講義形式からとりあえず脱却することができそうである。