持田哲郎(言語教師@文法能力開発)のブログ

大学受験指導を含む文法教育・言語技術教育について書き綴っています。

語彙論のこと

もちろん、丸暗記一辺倒ではいけないが・・・

最近、語彙関係で購入したものに次のような本がある。

  • 『英語多義ネットワーク辞典』(小学館
  • 『英語語義語源辞典』(三省堂
  • 西川盛雄『英語接辞研究』(開拓社)
  • 高橋勝忠『派生形態論』(英宝社

上級者向けの語彙指導として語源に基づくアプローチが広く行われているが、いたずらに通時的知識を列挙しても現代英語を運用する力とはならないであろう。だとすると、語源のような情報をどのように扱えば語彙の習得を促進することにつながるのかを考えなければならばい。
ひとことで言えば、語彙習得の問題である。日本語の語彙知識とどう絡んでくるのか、語法を切り離した語義だけの暗記がどれほど意味を持つのか。あるいは丸暗記という学習活動が無意味なものなのか、多少なりとも効果があるものなのか、あるいは逆効果なのか。そういったことも考えなければならない。語彙知識がなければ言語活動が成立しないのは確かなのだが、そこにたどり着くには何が必要なのかということを明らかにしておく必要がある。

英語多義ネットワーク辞典 (英語辞典シリーズ)

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英語語義語源辞典

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